続?ふしぎ工房症候群 EPISODE 6「母さん、ごめんね」
話題のオリジナル朗読CDシリーズ続編第六弾!
人気声優・吉野裕行の語りで、若年性アルツハイマー病に冒された母の介護、そして職を失って追い詰められた主人公が「心中」を決意するに至る心の葛藤を描く!!
<物語>
母は女手ひとつで僕を育ててくれた。昼も夜も身を粉にして働いた母……
父親の思い出はない。僕が物心つく頃にはすでに病気で他界していた。それからはずっと母が父の代わりもしてくれていた。だから寂しいと感じたことは一度もなかった。
幼稚園から小学校、中学校、高校、そして大学──母は僕のためだけに生きてきた。だから就職してからは、今度は僕が母を守るつもりで懸命に働いた。
僕たちは母子家庭ではあったけれども、お互いに支え合い、常に笑いの耐えない幸せな家族だった。母があの病気になるまでは……
若年性アルツハイマー──
認知症のひとつで記憶障害を起こし、どんどんともの忘れが酷くなる。しかも若ければ若いほど進行が早いという。
母はまだ四十代後半だった。そして病状は刻一刻と悪くなっていった。
食事の支度どころかお茶も満足にいれられない。字の読み...
人気声優・吉野裕行の語りで、若年性アルツハイマー病に冒された母の介護、そして職を失って追い詰められた主人公が「心中」を決意するに至る心の葛藤を描く!!
<物語>
母は女手ひとつで僕を育ててくれた。昼も夜も身を粉にして働いた母……
父親の思い出はない。僕が物心つく頃にはすでに病気で他界していた。それからはずっと母が父の代わりもしてくれていた。だから寂しいと感じたことは一度もなかった。
幼稚園から小学校、中学校、高校、そして大学──母は僕のためだけに生きてきた。だから就職してからは、今度は僕が母を守るつもりで懸命に働いた。
僕たちは母子家庭ではあったけれども、お互いに支え合い、常に笑いの耐えない幸せな家族だった。母があの病気になるまでは……
若年性アルツハイマー──
認知症のひとつで記憶障害を起こし、どんどんともの忘れが酷くなる。しかも若ければ若いほど進行が早いという。
母はまだ四十代後半だった。そして病状は刻一刻と悪くなっていった。
食事の支度どころかお茶も満足にいれられない。字の読み...